仁王聖地巡礼九州篇(鬼の棲む島)
仁王でウィリアムが最初に訪れた「鬼の棲む島」。そのモデルとなっているのは大分県臼杵市沿岸にぽつりと浮かぶ「黒島」であるとゲーム内で明記されている。
令和元年 長月にここ黒島を訪れたので以下はそのレポート。
黒島とは?
ここでは大分県臼杵市の黒島。周囲約3km、標高27m、面積5haの小さな島。かのウィリアム・アダムスやヤン・ヨーステンが乗船していたリーフデ号が漂着したとされる。島全体が小高い丘になっており、山頂に土器、石棺等が出土した古墳群がある。漁村として栄えたとされる。
同名の島はいくつもある(沖縄竹富町や佐世保の黒島が有名)が、ここの知名度は低い。岸から300mも離れておらず、波も穏やかな地形なので泳いでも到達できると思われる。なお、ゲーム内でのウィリアムは漂流ではなく帆船から小舟に乗り換えて上陸している。
上陸
対岸の佐志生港から出る漁船で島に渡ることができる。黒島壮の大将に電話して渡してほしい旨を伝える。料金は往復500円で、海水浴シーズン以外は駐車料金と兼ねているのだと思われる。なお、第二土曜日は休漁日で瀬渡ししないようなので注意が必要だ。
一般的な人間は釣りや海水浴を目的に島に渡るらしい。絶妙にアクセスが悪く、人も少ないのでうってつけに見える。我々は青き目のサムライの足跡を追ってこの島に上陸した。
仁王と呼ばれた青き目のサムライの真実
上陸してすぐ、リーフデ資料館がある。ここにはウィリアム・アダムスの肖像の他、リーフデ号の模型、当時の書籍など貴重な資料が数多くある。が、入口の扉は開け放たれ頻繁に手入れされている様子はなく、ほとんど人が訪れないようだ。
また少し歩くと三浦按針上陸記念碑やウィリアムの像がある。ウィリアムが鬼や残党を退治した功績が称えられている。
一見風光明媚な場所に見えるが、慎重に歩を進めないと落命する。調子に乗って島を一周などしようものなら痛い目を見るだろう。島は山頂の村長屋敷を越えて行かなければならないのだ。
このような刀塚は浜辺の随所に見られ、最初のステージだからと侮っていたサムライがいかに多いかを物語っている。目を凝らすと守護霊が見えるはずだ。
「鬼の棲む島」
山から海へ延びるこのような軌道もあった。木材を切り出して運んでいたのだろうか。はたまた斜面を切って作った畑で取れた作物を運んでいたのだろうか。質素な生活を脅かす鬼への村人の抵抗の様子が見られる。
浜辺には鬼によって破壊されたと思われる社があった。セーブや消耗品の補充などができる社は鬼の標的となったのだろう。
小さな島に不釣り合いなほど大きい村長屋敷は、今や見る影も無かった。入って鍵を取りに行ってみたかったが、入口に割れたガラスが飛散しており危険だった。
このような立派な村長屋敷は跡形もなかった。
最後に
小さな島でありながら、充実度は計り知れなかった。三浦按針が服部半蔵と出会い、「自由」を取り戻す旅に出たその船出を追いかけることができて大変感動している。
感動のあまり、按針と家康を題材としたNHK大河ドラマ制作を要望する署名活動に署名してしまった。オンラインでできるのでぜひ署名してほしい。
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/2210/anjin-project/taigadrama-petition/online.html